『新しき世界』二度目を観て・・・

『新しき世界』マジヤバイ。
初めて2回目観に行きたくなった映画で、二回目行ってきた。
今日は遅い時間のこともあり、前よりは人が多かった。

※少し?ネタバレしてるので、見てない方は注意です!


二度目見て、あるシーンのジャソンの表情がすごく印象に残った。

チョン・チョンが入院して、奥さんが流産した後、チャン・スギも出てきた後、
カン課長に呼び出されて、小屋に行くところ。

あそこで課長は、「用事がなきゃよんだらダメか?」って聞く。
で、任務を遂行したら俺が責任を持って海外勤務にしてやる、
特殊任務で給料も2倍アップ、同期なんかより多い、みたいなことを色々と言う。

「安心しろ。お前は警官だ。」
その言葉を聞いた後のジャソンの顔。


すごく穏やかな顔で微笑む。 

カン課長にはいつもたてついたり、できません!って懇願して泣き顔の時が多かったりしたのに、
そこだけは、ただただ少しさみしそうに微笑むをしている。


散々課長にひどいことされてきて、信頼できなくなってるのも当たり前だ。

でも、ジャソンはまだあの時はカン課長のことを信じようとしていた。
そして、おそらく警官という地位もやはり諦めきれなかったのではないか。

本当に任務が終われば、用がなくてもよばれる関係になりたかったんだと感じた。
本当に信頼し合える親子のような関係に。


しかし、カン課長は結局ジャソンのことを組織の駒としか考えていなかった。

それが、コ局長と飲んでるシーン。
ちゃんと従うか?って問われて、従うしかないさ。って答える。

ジャソンやシヌに情がなかったわけではないが、
やはり彼はおそらく自分の仕事を全うすることが最も大切だったんだろう。

彼はやりすぎた。


その直後、ジャソンの心は急変する。


変えたのは、やはりチョン・チョンの愛だ。

警官ということを知っても、それでもジャソンを殺さなかったのも、愛だ。


そしてその後のジャソンにあの道を選ばせたのは、その愛が心からの愛だったからである。
見返りも求めない、まさしく兄弟愛。

ジャソンが警官と知った時、ただでさえ潜入という危うい立場で辛いのに、
自分の愛がさらに苦しめていたのではないか、と感じただろう。

自分がジャソンを愛し、大切に思ったため、弟はますます苦しんだ。

自分が死んだ後、弟に残された道はどんな道であっても険しい道だ。


死が迫っている中、チョン・チョンは何かを強制するのでもなく、許しを請うのでもなく、
ただ、「強くなれ。それがお前が生きる道だ。」と告げる。

チョン・チョンは自分を一人の人として愛し、大切にしてくれた。
そして、この死が迫っている中でも、自分のことを思い、選ばせようとしてくれている。


ジャソンはその無償の愛に、心を打たれ、選んだのである。


最も強く生きる道、それがあの道である。

警官という守られた地位は、強く生きるためには不必要だった。

華僑という生まれであっても、強く生きられる社会。

カン課長の駒として生きるのではなく、自分が頂点となり新しき世界を切り開いていくのである。


チョン・チョンの思い出と言葉を胸に抱え。 
心にチョン・チョンは生き続け、ジャソンは強くなったのである。



・・・ここまで書いてきてある作品との共通点に気付いたので、もう少ししたら書きます。

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